2011年10月16日日曜日

おでんの話

まだまだ北風が吹くのは先のことだが、その頃になると食べたくなるのがおでん。家で食ってもよ

し、屋台なんかで食っても絵になってしまう。鍋から立ち上る湯気の向こうに、うれしそうな家族の

顔。「大根がよく煮えてるね~」なんて会話をしながら食べる美味しさ。屋台のおでんから立ち上る

湯気の向こうに、ムスッとした親父の顔。こちらも一人。冬の屋台のおでんには会話はいらない。こ

んにゃくや竹輪を突っつきながらコップ酒をあおり、「ちくしょめー」なんて独り言。おでんには家族団

らんと孤独の二面性があるような気が。

前置きが長くなったが、そんな大好きなおでんに不愉快だった事と、感動した事の思い出がある。

不愉快な話

京都のあるおでん屋。年の瀬の寒い夜、歩きつかれて入った店。年季が入っていて、いかにも老舗

って感じ。カウンターだけの店で3人ほどのお客さんがいた。年配の女将さんがカウンターの中に一

人。とりあえず熱燗とおでんを3つほどたのむ。出てきたおでんは薄味だがなかなか美味い。女将さ

んは常連さんらしき人達と会話がはずんでいる。まあ一人酒なので静かに飲めればいいのだが、

次にネタを注文する時、でっかい芋みたいな物があって「これなんですか?」と訊ねたら、知らんの、

って顔で「えび芋、里芋の王様」のみ。その時の冷たい小馬鹿にした言い方といったら。その後会計

してすぐに店を出たのは言うまでもない。

感動した話

石垣島のあるおでん屋。その夜3件目(多分)に行ったお店。泡盛にしこたま酔って、カウンターのお

客さんと大盛り上がり。おでんも結構美味い!泡盛とおでんも意外に相性がよかった。楽しく飲んで

店を出てもう1件BARに、そこでも楽しく飲んでホテルに帰る途中。電話がない...。どっかで落と

した?さっき行ったBARに行ったがなく、おでん屋はあまりにも酔っぱらっていたため場所が分から

ず。最後の希望をこめて自分の携帯に公衆電話からTELすると、おでん屋の大将が「取りに来るっ

て思ってたから待ってたよ」って、もう夜中の2時頃なのに。場所も丁寧に教えていただき、取りに行

ったらまた飲んでしまいました。そのせつはありがとうございました。いつか石垣に行ったらまた行き

ます。(注)沖縄はおでん屋が多い。

長々とおでんの話でした。

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